研究報告会
April 2014 日本農業史学会2014年度研究報告会および総会についての報告
2014年度の研究報告会および総会が、2014年3月28日(金)に神戸大学六甲台第2キャンパス農学研究科(農学部学舎)B棟303・304教室において開催されました。
Ⅰ 研究報告会
研究報告会は、65名の参加をえておこなわれました。報告者と報告テーマは、次のとおりです(敬称略)。
1.個別報告
第1会場(農学研究科B棟303)
- 第1報告 9:20~10:05
加藤敏昇(放送大学大学院)「北海道北部地域の経済更生運動-「北海道天塩町経済更生計画書(自昭和9年至昭和13年)」の事例-」 - 第2報告 10:05~10:50
中山大将(北海道大学スラブ研究センター学振PD)「樺太農林資源開発におけるエスニック・マイノリティ」
休憩(10:50~10:55)
- 第3報告 10:55~11:40
藤原辰史(京都大学)「伊藤永之介とその時代――農民小説からみた資源開発の歴史」 - 第4報告 11:40~12:25
徳山倫子(京都大学大学院)「都市近郊農村における女子初等後教育の展開―大阪府郡部の高等小学校付設裁縫専修科に着目して―」
昼食(12:25~13:20)
- 第5報告 13:20~14:05
湯澤規子(筑波大学)「近代尾西織物業地域および周辺農村にみる生産・生活の合理化とその相関-共同炊事組合・工場寄宿舎・機械農場に 着目して-」
第2会場(農学研究科B棟304)
- 第1報告 10:05~10:50
中村晃子(筑波大学大学院)「近代下北地方における国有林経営と地域経済」
休憩(10:50~10:55)
- 第2報告 10:55~11:40
戸石七生(東京大学)「近世近代移行期南関東における百姓潰跡再興の定量的分析―武蔵国上名栗村古組の事例―」 - 第3報告 11:40~12:25
田中美帆(大阪大学大学院)「近世日本農村における農村工業化と信用市場-防長四白の産地別でみた借用利子率の変化を中心に-」
昼食 12:25~13:20
- 第4報告 13:20~14:05
森山浩光(東京農工大学大学院)「戦後の畜産・家畜衛生分野の海外技術協力」
2.シンポジウム(農学研究科B棟304) 14:15~17:45
シンポジウム・テーマ:人と家畜の近代史―畜産史研究の新領域―
趣旨解題:大瀧真俊(京都大学研修員)・足立芳宏(京都大学)
第1報告:板垣貴志(神戸大学)
「家畜預託慣行研究からみる畜産史の課題」
第2報告:野間万里子(京都大学研修員)
「帝国日本における青島肉・朝鮮牛の受容」
第3報告:大瀧真俊
「戦時下における軍馬政策の強化・再編と農家経営」
コメント:玉真之介(徳島大学)
Ⅱ 総会
(1)庶務報告
①『農業史研究』第48号が刊行された旨の報告がありました。
②研究会の会員数について、2013年3月現在193名(11機関を含む)であるという報告がなされました。
(2)日本農業史学会賞
野本京子学会賞担当理事より、下記の報告がありました。
日本農業史学会賞:大瀧真俊さん(京都大学研修員)『軍馬と農民』京都大学学術出版会、2013年
日本農業史学会奨励賞:小濱武さん(東京大学大学院)「アメリカ統治期沖縄の米穀政策-1960 年代前半を中心に-」『農業史研究』47、2013年
報告に続いて、表彰を行ないました。
(3)会計報告
①2013年度日本農業史学会会計報告
岩本純明監事の監査を経て会計報告がなされ、総会での承認を得ました。
②2013年度日本農業史学会賞経理報告
同じく、岩本純明監事の監査を経て経理報告がなされ、総会での承認を得ました。
③学会会計繰越金のうち、20万円を学会賞経理基本財産に、20万円を日中韓農業史学会国際大会のための特別会計(新設)にそれぞれ移管する旨の提案が事務局からあり、承認されました。
(4)玉真之介会長から、学会賞に関して、当面は現行の枠組みを維持する方針を理事会で確認した旨の報告がありました。
(5)『農業史研究会論文集』『農業史研究』掲載論文等を国立情報学研究所の電子情報化サービス(CiNii)を通じて電子化する手続きを終了したことが、事務局から報告されました。
Ⅲ 懇親会
総会の後、懇親会を開催しました。
Ⅳ その他
1)2015年度大会は、東京農工大学にて開催の予定です。
2)第14回日韓中国際農業史大会は、2014年9月13~14日に中国山東省泰安市において開催の予定です(第15回大会は、2016年に日本で開催する予定です)。