日本農業史学会

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2009年度日本農業史学会研究報告会のお知らせ

日時

  2009年3月27日(金)午前9:00より

場所

  筑波大学春日キャンパス講義棟1階102講義室(控室:103講義室)

Ⅰ 個別報告(午前9:20~)

第1報告 9:00~9:35
「岩手県における開田政策の展開と昭和恐慌-稗貫郡宮野目村の耕地整理組合を対象として-」 
木村五郎(岩手大学大学院)
第2報告 9:35~10:10
「東ドイツ農業集団化における生産計画と資源再編-エアフルト市 1958~1965年-」
菊池智裕(京都大学大学院)
第3報告 10:10~10:45
「近代における野菜種子屋の展開-東京府北豊島郡榎本留吉商店を中心に-」
阿部希望(筑波大学大学院)
第4報告 10:45~11:20
「秋田藩「能代川上木山」における山林取立と村方余勢」
芳賀和樹(筑波大学大学院)
第5報告 11:20~11:55
「1950-60年代における農山漁村青年建設班の構想と展開―政策と青年団運動との間で―」
菊池義輝(横浜国立大学大学院)
第6報告 11:55~12:30
「幕末の持続的小農経営としての炭生産―幕末の武州秩父郡上・下名栗村のケース―」
戸石七生(日本学術振興会特別研究員)・吉田あつし(筑波大学)

※今年度は、報告数が例年よりも多く、スケジュールが窮屈になっております。ご了承願います。

Ⅱ シンポジウム(13:30~17:30)

テーマ:国有林史料から見た新しい地域史像
座長:加藤衛拡(筑波大学大学院生命環境科学研究科)
報告
1.盛岡藩領五戸通における御山支配と山林利用
金谷千亜紀(筑波大学大学院人文社会科学研究科・院生)
2.青森県下の国有林経営と地域社会
脇野 博(秋田工業高等専門学校人文科学系)
3.美濃国における木材資源の管理と利用―弘化期「御林帳」を素材として―
高橋伸拓(徳川林政史研究所)
4.享保度林・新立林と私林・民有林の形成―木曽官民有区分の一側面―
田原 昇(徳川林政史研究所)
コメント:浪川健治(筑波大学大学院人文社会科学研究科)

主旨;
国有林史料とは、林野庁の地方部局である旧営林局・営林署に残された史料群である。私たちは2001年度から、このうち旧営林局史料の所在調査を進めてきた。対象とした旧営林局は青森・秋田・前橋・東京・長野・名古屋・大阪・高知・熊本と、北海道を除く全営林局に及ぶ。それぞれの営林局が管理・経営対象とする国有林の規模や営林局そのものの歴史的変遷から、青森・秋田・長野・名古屋・熊本に大量の史料が残されており、それらの整理・目録化をはかってきた。
その過程で、国有林史料には近代における国有林の成立、管理・経営に関する文書はもとより、その地域を支配した近世領主文書や、鉱山・観光に関係する文書など、実に多様な史料が含まれることが明らかになった。国有林が優越する地域(東北地方、中部山岳地域、南四国地方、南九州地方)を考察する上で、この史料の利用なくして、近世・近代の地域史は構築できないと言っても過言ではなかろう。平場農村と稲作農業に重きを置いて語られてきた地域史に、森林をはじめとする多様な地域資源の管理・利用と、それに対応した地域形成の歴史を提示しうるのである。
今回のシンポジウムは、一連の調査で把握した史料を利用する初めての報告会となる。北東北と中部山岳地域を例に、国有林史料活用の可能性と新たな地域史像の一端とを提示できれば幸いである。

Ⅲ 総会

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